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鍼灸の古典「難経」のお勉強コーナー
~参考文献~
「難経入門」遠藤了一著 オリエント出版社 「難経ハンドブック」池田政一著 日本の医道社
「難経の研究」木間祥白著 日本の医道社 「難経本義」山下詢訓 名著出版
「わかりやすい難経の臨床解説」杉山勲著 緑書房 「ハイブリッド難経」割石務文著 六然社
「難経解説」東洋学術出版  「意釈八十一難経/小曽戸丈夫+浜田善利 共著」築地書館
「経絡治療 難経を学ぶ」名越礼子 経絡治療学会 「難経真義」池田政一著 六然社
図説 難経~易経と難経 西岡由記著 宝栄出版 「難経鉄鑑」広岡蘇仙著・伴尚志訳 たにぐち書店


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  脈学~伏匿の脈

二十難曰、経言、脈有伏匿。伏匿於何蔵、而言伏匿邪。

然、謂陰陽更相乗更相伏也。脈居陰部、而反陽脈見者、為陽乗陰也。
脈雖時沈而短、此謂陽中伏陰也。脈居陽部、而反陰脈見者、為陰乗陽也。
脈雖時浮滑而長、此謂陰中伏陽也。
重陽者狂、重陰者癲、脱陽者見鬼、脱陰者見目盲。

其為病何如。

然、男得女脈、為不足、病在内。左得之病在左、右得之病在右。随脈言之也。女得男脈、
為太過病在四肢。左得之、病在左、右得之、病在右。随脈言之、此之謂也。


 二十難に曰く、経に言う「脈に伏匿あり。」と。何の臓に伏匿するを伏匿と言うや。

然り、陰陽がかわるがわる相い乗じ、かわるがわる相い伏することなり。
脈が陰の部に居ても反って陽脈をあらわす者は、陽が陰に乗ず、と為すなり。
脈は時に沈にして短なりといえども此は、陽中に伏陰す、というなり。
脈が陽の部に居ても反って陰脈をあらわす者は、陰が陽に乗ず、と為すなり。
脈は時に浮滑にして長なりといえども此は、陰中に陽が伏す、というなり。
重陽の者は狂し、重陰の者は癲し、脱陽の者は鬼を見て、脱陰の者は盲うなり



(訳)
/ニ十難
 20難では「脈には深く潜んで隠れているものがある」とあるけど・・・どの臟にひそんでいることをそういうのかな?

/
 それはね・・・陰陽は、出てきたり、隠れたりすることがあるんだ。

脈が陰の部にあるのに、陽脈にみえるのは、陽が陰に乗っているからなんだ。
陽脈であっても、時に沈で短をあらわすのは、これは陽の中に陰がひそんでいるからなんだよ。

脈が陽の部にあるのに、陰脈にみえるのは、陰が陽に乗っているからなんだ。
陰脈であっても、時に浮沈で長をあらわすのは、これは陰の中に陽がひそんでいるからなんだな。

陽の部にも陰の部にも陽脈をあらわす(重陽)者は、狂うし、
陽の部にも陰の部にも陰脈をあらわす(重陰)者は、癲癇をおこすし、
まったく陽の気をなくした(脱陽)者は、幻覚を見るようになるし、
まったく陰の気をなくした(脱陰)者は、目が見えなくなる。




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