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鍼灸の古典「難経」のお勉強コーナー
~参考文献~
「難経入門」遠藤了一著 オリエント出版社 「難経ハンドブック」池田政一著 日本の医道社
「難経の研究」木間祥白著 日本の医道社 「難経本義」山下詢訓 名著出版
「わかりやすい難経の臨床解説」杉山勲著 緑書房 「ハイブリッド難経」割石務文著 六然社
「難経解説」東洋学術出版  「意釈八十一難経/小曽戸丈夫+浜田善利 共著」築地書館
「経絡治療 難経を学ぶ」名越礼子 経絡治療学会 「難経真義」池田政一著 六然社
図説 難経~易経と難経 西岡由記著 宝栄出版 「難経鉄鑑」広岡蘇仙著・伴尚志訳 たにぐち書店


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 脈学~脈が一つ飛ぶのは、一つの臓に気が行かないってこと?

 十一難曰、経言、脈不満五十動而一止、一蔵無気者、何蔵也。
然、人吸者随陰入、呼者因陽出。今吸不能至他腎、至肝而還。
 故知一蔵無気者、腎気先尽也。



 十一難に曰く、経に言う、「脈が五十動に満たずして一止するは、一臓に気無し。」とは
 何れの臓なるや。
然り、人の吸うときは陰に随って入り、呼くときは陽に因りて出ずるものなり。今、吸いて腎
に至る能わず、肝に至りて還る。
 故に一臓に気無きは、腎の気が先ず尽きたるを知るなり。



(訳)
/十難
 医学経典には「脈拍が50拍に満たないうちに1拍止まるというのは、一つの臓に気が行き渡らないのである」とあるけど、それはどの臓のことなの?

/
 それはね、人は呼吸する時にね、吸うときは陰の臓(=腎・肝)の気にしたがって入ってきて、はくときは陽の臓(=肺・心)の気によって出ていくんだ。
だから、今、この問いの場合はね、吸気が一番下の臓である腎にまで至らないで、肝のところまでで戻って来ちゃうと言うことなんだよ。
つまりね、この「一つの臓に気が行き渡らない」というのは、腎の気が、まず衰えて尽きたということなんだよ。

参考:

脈(結代) 呼吸
50拍に1拍、止まる 吸気 腎の気がない
40拍に1拍、止まる

肝・腎の気がない
30拍に1拍、止まる 脾・肝・腎の気がない
20拍に1拍、止まる 心・脾・肝・腎の気がない
10拍以内に1拍、止まる 呼気 肺・心・脾・肝・腎の気がない




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